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追手門学院の教育方針
追手門学院長
坂井 東洋男(とよお)
追手門学院は1888年に、西日本最初の私立小学校として、大阪城のすぐ近くに大阪偕行社附属小学校を創設して以来、120年を越える長き歴史と伝統を誇ります。創設者の高島鞆之助は薩摩藩士で、西郷隆盛の直属の部下でした。
「追手門」の名は、小学校の発祥の地が大阪城の三の丸跡にあることから、その表門の古い呼び名の「追手門」にちなんで名づけられたものです。
幼稚園から小中高大、そして大学院までを擁する総合学園です。乳幼児を対象とした「こども園」も発足いたします。
総合学園として学院全体を縦糸としてつらぬく教育方針を、平易に言いなおせば、まず、自分一個の確たる人間形成に励み、あわせて他者の人格を尊重すること。礼節・倫理を重んじて、家族を、そして地域社会の人々を家族同様に愛することのできる人間たること。長じては、日本の伝統文化や歴史を学び、他国の風俗や文化を「共に生きる」隣人として尊重し、日本社会の平和と発展に寄与できる、そのような志と気品のある人間の育成を追手門学院は教育方針に掲げています。
国際教育を重んじつつ、日本の伝統文化や知識を重視するのは、自国の文化や歴史を愛し、深く知ることなくしては国際社会で通用しないからです。
追手門学院では以上のような教育理念を、「独立自彊・社会有為」という言葉で表しています。「自彊」は難しい言葉ですが、自立心をもって自己形成に励むこと。自主的で責任感のある、社会に役立つ人間たれという意味です。
この教育理念を体得して学院を巣立った卒業生は、各界・各分野で大活躍しています。具体的な個人名を挙げることをお許しいただくと、作家・経済学者であられる堺屋太一氏(2012年旭日大綬章受賞)は本学院に在籍しておられましたし、芥川賞をはじめ栄誉ある幾つもの文学賞に輝く著名な作家の宮本輝氏や三田誠広氏、さらに『プリンセス・トヨトミ』などの人気作家・万城目学氏なども学院の卒業生です。
超難関の国家試験である「公認会計士」の試験に、毎年のように、合格者を出すなど、学院の教育力を誇らしいものと自負していますが、さらなる充実強化に励んでいます。
スポーツでも著名な指導者を迎えて、高い志をもって雄飛を期しています。
豊中、大手前、そして茨木と、追手門学院は、こども園から大学院まで、大阪にしっかりと根を張り、大阪の活力を学院の活力としています。また、学院の知的文化的な資源を地域社会に発信する拠点として、大阪城スクエアと大阪梅田サテライトを設けています。
学院では、一貫教育とともに、地域や他校との連携教育にも力を入れています。海外ではオーストラリアのほか、上海などアジア地域との国際連携も進めています。今後さらにこうした連携を強化推進してゆく所存です。